大規模修繕工事にコンサルタントは必要なのか⁉

マンションの大規模修繕を進めるにあたり、設計事務所、一級建築士、マンション管理士等によるコンサルティングは必要ない!とお考えの方もいらっしゃるかと思います。
確かに、管理組合員の中に修繕工事に精通している一級建築士の方がおられたり、修繕工事に長けた信頼できる施工会社をご存じの場合、コンサルタントは必ずしも必要ということはありません。

皆様の大切な修繕積立金、工事費に数千万円~数億円掛かるのに、コンサルタントを採用することで更なる費用が発生します。その負担を少しでも工事費に回した方が良いと思われるかもしれません。
そのため、不適切な設計コンサルタントが現れてしまうのです😤😠😵
一部の悪質な設計コンサルタントでは、コンサルティング費用を安価にして業務を受託し、施工会社選定の際、特定の施工会社が受注できるよう見積数量を誤魔化し、受注したその施工会社からバックマージンを受け取っているのです!これが設計コンサルタントと施工会社との癒着問題です。

マンション外壁タイル

マンションの大規模修繕工事は、足場やゴンドラを設置して行われますが、調査設計段階では基本的に足場等は設置しません。
工事見積の中には、実数精算項目と呼ばれる工事があり、大規模修繕工事が着工し足場を設置してから初めて発見される劣化もあります。

本来は施工者から出されたこの数量を、施主である管理組合の皆様が確認し、増減金額を了承してから施工されます。しかしながら、管理組合の皆様が足場に乗り、数量をひとつづつ確認することは困難かと思われます。
そこで、工事監理者(責任施工方式の場合は施工会社または管理会社、設計監理方式の場合は設計事務所等の設計コンサルタント)が管理組合の皆様の代理人として、現場確認、図面確認、増減数量及び金額を精査し、管理組合の承諾を得てから施工させます。が…ここでもまた不正の可能性があるのです!

設計コンサルタントや施工会社を選定する際、見積依頼をすることになるかと思いますが、各社から出される見積金額は、同一の仕様であれば恐らく大差はありません。逆に平均の値から乖離している場合は注意が必要です。(ただし「提案型見積方式」の場合はこの限りではありません。)
この仕様決め(=改修詳細設計)が大変重要で、マンションの大規模修繕に関して経験豊富な者による支援が求められます。しかし、先程お話しした通り、不適切な設計コンサルタントや施工会社が存在しているのも事実です。

弊社グン企画設計では不正防止の観点から、施工会社選定時の工事見積依頼の際、数量を公開しない改修詳細設計図による見積方式を採用しています。
また、工事監理業務に関しては、UR・官公庁等の厳しい基準を基に、1994年のリニューアル事業参入からこれまで数多の実績を有しており、特に重要な業務に位置づけております。

大規模修繕工事実施時期の2~3年程前になりましたら、「マンション大規模修繕工事の失敗しない進め方」をご参照いただき、信頼できるパートナーを見つけて大規模修繕計画を進めましょう💪